2014,07,23, Wednesday
梅雨が明け暑さも本番となりました
映画館で涼むのも一案です
3時間の長編映画
「大いなる沈黙」―グランド・シャルトル―ズ修道院
8月21日まで岩波ホールで上映中です
2005年に制作され日本での上映まで9年
しかし
この映画の制作期間を比べると比になりません
監督が修道院から撮影許可を申請すると
「まだ 早い」と返答され16年後に
「準備が整った
但し ナレーション
バックミュージック
照明なし
撮影には監督1人でくること」の条件が出されます
そして
2年間の準備期間後に
撮影 編集と完成するまでに21年間の時を要した大作です
沈黙を大切にした厳格なグランド・シャルトルーズは
フランス・アルプスに位置し
1737年より130種以上の薬草を用いて
有名な霊薬(薬用酒)であるシャルトル―ズを醸造している修道院です
フランス革命の宗教弾圧によりレシピが他の人に渡りますが
複雑な醸造法がわからず
時を経てレシピが返還され1838年再びシャルトル―ズが世に出ます
現在では工場で生産されていますが
醸造については3人の修道僧のみが行う
秘伝は守られています
映画では修道僧の祈りと沈黙を写されているため
この霊薬についてはふれていません
映画はゆっくりとゆっくり流れていきます
沈黙を大切にしている修道僧の一日
23h30 起床
祈り
03h15 就寝
06h30 起床
祈り~~~
2時間ごとの祈り
集中して寝ることはない生活
この世とは違う時間の流れです
映画はほとんど沈黙のため
睡眠時間3時間で映画館へ向かった私は
何度もウトウトと眠ってしまい
感想を聞かれると
「長かった」とつい答えてしまいました
そう 私は3Dの映像や音響により視覚、聴覚にも働きかけ
一瞬の快楽である映画にすっかり慣れてしまっていたのです
だから ほとんど沈黙の映画は退屈に思えたのです
しかし
ジワジワと魂に働きかけられたのか・・・
その晩になり人生について振り返り
寝れなくなるほどの感謝が生まれてきました
この世との時間の流れの違い―
そして
盲目の老修道僧の言葉が忘れられません
「ヒトは過去と現在の中に生きている
神は現在にいる」と・・・
修道院で作られている霊薬(薬草酒)
左 シャルトリューズ
中央 ゴーシュ神父の保命酒のモデル
右 ヴェーベナ
生命の泉はなぜか木製のケースに入っています
ワインと修道僧にもシャルトリューズの項目があります
八坂書房 ¥3800(税抜き)
ワインと修道院
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